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だらだら、のらのら、ノホホホ~ン。ほっこり、まったり、グッタリ~。寺社仏閣巡り、読書、懸賞、そして人形コレクションをこよなく愛する、ヒヨコ船長の世の為、人の為には全くならない日常の記録です。


by hiyokosencho
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分かるっ!!分かるじゃ!!ヴェルレーヌ君!!

今日、
買い物に行こうと、
某公園を横切ると、
ベンチに座したじいさんが、
バイオリンを奏でておられたぢょい。

秋の夕暮れのバイオリンって切ない響きじゃのぅ~。

ヒヨコ船長、
思わず、上田敏氏の訳詩集「海潮音」の中の、ポール・ヴェルレーヌ氏の『落葉』の一節が思い浮かんだわい。


秋の日の
ヴィオロンの
ためいきの
身にしみて
ひたぶるに
うら悲し。

〈以下略〉

(ポール・ヴェルレーヌ「落葉」 上田敏訳)


英語の師小泉八雲氏に、
「一万人中唯一人」と言わしめた上田敏氏の外国語力は、
この詩の翻訳からも、「さすがっ!!」と言うしか有るまいが、
この詩の心情迄はよう分からんかったヒヨコ船長。

本日初めて、それにかすった気が致しましたじゃ~。

そもそも、
バイオリンを弾くような人間、親類中探しても叔父くらいのもの~。
こ~んな環境で、
秋の日のヴィオロンの「あはれ」なぞ分かろう筈も無し!!
と、思うておったのじゃが、
そうではなくて、
バイオリンなんて、あくまできっかけじゃよな~。

バイオリンの音色なぞ聴かずとも、
やっぱ今なら、
この詩に触れれば、心の琴線は震えるんじゃろう~。

これって、
年老いた証拠なんじゃろうか?

はぁ~、
ヒヨコ船長は、
遂に「落葉」の心情に辿り着いてしもうた自分が、
何より、「うら悲し」~。
by hiyokosencho | 2007-10-17 23:59 | 日常生活